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会社倒産(2) [仕事]

ブラックなネタも入りますので苦手な方は、ご遠慮ください。

資金繰りの悪化が倒産の理由
でその根底を考えたら

借入を借入して返済して・・・って多重債務が原因。

規模が小さかった15年前ならここまで多重債務じゃなかった。
メインバンクからの借入で高額では、無かった。
それがどうして多重債務を抱えるようになったと言うと

代取の無計画な人員増員。
でもこれは、これで業種としては仕方が無かったことも認める。

先ず電気工事業は、職人電気工事士を自分の社員としなければならない。
でも現場を積んで経験のある職人なんて求人を出しても中々採用出来ない。
だから新卒で高卒を採用することにした。

ぶっちゃけ高校出たばかりの兄ちゃんが下手すら自分の親より年上の職人と一日中車で一緒に行動してってことが耐えられる訳も無く仕事を覚える前に辞めてしまう。
そんなことを数年繰り返し、一気に4名の高卒を採用した。
やっぱり年配の職人だけでは、耐えられないってことを配慮してです。
4人も採用すると正直経費だけが増える。
仕事を覚え、工事士の国家資格を取得するまでの期間を考えると
実際職人として一人前になるのに10年単位の年数が必要になってしまう。
何度か人員の入替がありやっと高卒で入った社員が一人前になった。

でも一人前になるまでの経費がやはり大きい。
結局受注金額と経費の対比がバランス悪くなった。

そして受注が大手メーカーさんを中心に増えていたこともあり
メインバングがかなり借入をさせてくれた。
そして他行も見逃すはずも無く
次から次へと他行が取引の申し出が入った。
社員の人数、仕事の受注も目を見張るぐらい多かった。
そうなるとどんどん経費が増え続ける。
でも銀行は、受注取引先の大手だと安心感があったのでしょう。

地方銀行以外にも大手メガバンクまでもが取引をしてくれた。
資本金がたった一千万足らずの会社なのに
借入残高がとうとう一億円を超えてしまっていた。

借入が増えて仕事の受注があるのなら救えたのですが
消費税が3%から5%へ増えたことで住宅の買い控えが出て
軒並み大手ハウスメーカーが赤字決算を出し始めた。
そうなると当然赤字決算のハウスメーカーから仕事を受注しているのですから
弊社も当然赤字となる。

赤字決算を誤魔化すために粉飾を代取は、始めた。

経理を理解していないものが粉飾をしても穴だらけです。
売上の空売上で二重に売上を上げるだけ。
当然回収出来ない二重売上部分を誤魔化すのに
通常の売掛を減らすと言うとんでもないことをする。
そうなると結局見た目は、回収されているように見えるが
実際は、処理を先延ばししているだけ
一切解決になっていない。

それでもなんとか誤魔化しながらやって行けた。

決定付けたのは



うちの代取が個人的に保証人になった業者仲間が倒産したこと。


以前から厳しいと言っていた業者仲間でした。
なぜ保証人になっていたかと言うと

最近は、なくなりましたが
昔は、第三者の保証がなければ公庫からの借入が出来ませんでした。
だから業者仲間たちでお互いの保証をし合うことが慣例化されているからです。
そしてその業者仲間でハウスメーカーなど取引先の保証もし合うと言う
持ちつ持たれつの構図でした。

お互い厳しい状況の中でのやりくりですから
どちらかが倒れてしまうと個人保証をしている代取には、当然資産はないのですから
そのしわ寄せは、会社に押し寄せる。

ただ倒産しただけなら良かったのですが
その会社の代取は、夜逃げしちゃいました。

ええきちんと残務処理を行わずに

どろん

って消えちゃいました。
当然保証人になっているので返済が行われていないと
コチラに返済を求められる。
まして保証協会経由の借入なので当然保証協会経由の借入をしている弊社にも大きな影響がある。

結局その夜逃げ事件と同じ頃予定していた借入が保証協会でストップを掛けられた。
そりゃ当然です。
他社の保証人をしている代取の会社に借入の許可なんて下ろす訳無いんですね。
ってことでメインバンクの借入がストップしました。
そして保証になっている全額返済したら窓口を開けられると云うので
会社の現金すべてとサラ金に手を出して用意しました。



その一件からメインバンクがなにやら渋い感じ
そりゃ渋いはずです。
メインバンクが他行に吸収合併されることが決定していたんですから。

今まで上手く誤魔化していた粉飾決算の一件を突付いて来る。
メインバンクにしたらうちみたいに綱渡り状態の会社を切り捨てる
材料が見つかった感じですよ。

私がなんとか誤魔化しきろうとしていたのに
代取会長が馬鹿なことに借入を断られていることに腹を立てて口を滑らせた。

ええお馬鹿ちゃんは、どっち?

と言いたいのは、コチラです。
銀行の担当者に言っちゃったんですよ。

「粉飾決算して何が悪い」って


もう横でそのやり取りを聞いて絶句です。
代取社長も途中からその電話のやり取りを聞いてしまい怒鳴る。

もう事務所修羅場です。
私は、とぱっちりです。
巻き添え食って怒鳴られて散々。。。

そこから新規取引を一切ストップされ2年でした。
メインバンクにしたら吸収合併される方なのですから
業績の悪い企業は、切り捨てて身軽になりたいはずです。

そうなると他行からの資金繰り調達となりますが
流石にすぐに限度額いっぱいになってしまい
他行からは、「何故メインバンクから借入出来ない」となります。

そうやってどんどん首を絞めて
最終的には、ヤミ金に手を出してしまう。

首が全く廻せない状態。

何時か潰れるとは、思っていました。
だって手元に現金が全く残らない状態が2年も3年も続けば
先が見えてきます。

最後は、公共料金すら支払い出来ていないんですもの。

結局従業員への給料は、2ヶ月分止まったまま。
多分支払いは、無いと思われます。
だって最後の不渡り出す直前に会社にある現金すべて口座から引き出して
代取二人が自分たちの破産手続きのために弁護士費用に当てていました。

公共料金すら支払い出来ない
そんな状況で倒産。
しかも運悪く年度更新の時期で労働保険料を会社が支払っていないために
従業員の離職票すら出して貰えない状態でした。

経営者は、自己破産すればいいのでしょう。
でも従業員は、どうなるのですか?
結局倒産で一番迷惑するのが労働者だと言うことを経営者は、理解していない。
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